YSくまざわクリニック院長のブログ

とにかく受診したいと思うクリニックを目指して

自然治癒力について その2 傷のお話

ホームページにも書いていますが、

けがした時に

〇キズを水につけたら雑菌が入るからぬらしてはいけない。

〇消毒しないとキズが化膿する

〇汁が出るからキズは乾燥させたほうがいい。

〇かさぶたになったら治ったようなもの

 

昔はこれらはすべて常識でした。

でも今ではすべて間違いです。

 

〇キズはすぐ水道水で洗うこと。日本の水道水には雑菌がありません。

〇消毒液で菌は死にますが、一時的ですぐ繁殖します。正常細胞にかなりのダメージを

与えるので逆効果です。

〇傷から汁が必ず出ます。この汁に傷を治すいろんな細胞が含まれており、汁が乾燥し

ないようしないといけません。

〇かさぶたができるということは、傷の表面が乾燥したため、皮膚や細菌の死骸がかさ

ぶたになったのです。

 

キズから出てくる汁(浸出液)こそが我々が持っている自然治癒力です。

消毒薬や軟膏などの薬が必要ではないのです。

擦り傷、切り傷、やけどは消毒をせず、流水で洗って、乾燥させないグッズで治療する

のが基本です。

昔からある安い絆創膏(バンドエイド)は傷を隠すだけで、治療には役立ちません。

傷が乾燥するからです。