うつ症状の原因はいろいろあります。
うつ症状があるときは、決してこころの病気だけではありません。栄養障害、ホルモン不足も見逃していけません。
例えば、学校に行きない、仕事に行けないと訴える方がいるとします。
おそらく、朝起きれない、夜眠れない、食欲がない、頭痛、下痢などいろいろな症状が
重なっていると思います。
いろいろ症状があると心療内科や精神科を勧められる方が多いのですが、お薬で完治す
ることはまずありません。根本原因をお薬では解決できないからです。
たくさんある原因の中で多いのが、
「人間関係のストレス」
「栄養」
「ホルモン」
の3つです。
①学校、職場の問題
親子の関係が最も大切です。いじめ、職場の人間関係、過重労働など
②栄養の問題
自分は大丈夫と思っている人が多いのですが、栄養失調の方は大変多いです。
受け身で食事をしていると糖質が多くなってしまいます。
糖質が多いと、
〇食後に眠くなる。
〇感情のコントロールが効かなくなり、怒りっぽくなる。
〇体がきつい、イライラしやすくなる。
などの症状が出やすくなります。
糖質は、パン、麺類、お米、甘いもの、果物、いも類などがあります。
また、ビタミンB、鉄、マグネシウム、亜鉛、たんぱく質が不足しているとうつ傾向に
なりやすく、やる気が出なくなったり、ストレスに負けやすくなったりします。
昔に比べ食物のもつ栄養素が減っているので、食べ物から十分な栄養素を取り入れる
ことはなかなか難しいです。
喫煙や飲酒している人はさらにビタミンBやビタミンCが失われるので補充が必要にな
ります。
③ホルモンの不足
みなさん、加齢とともに女性ホルモン、男性ホルモンは減っていきます。
ホルモンはストレス、運動不足、喫煙、飲酒などでもさらに減ることがわかって
います。
女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)のバランスが崩れたり、ホルモンの量
自体が減ると、うつ症状以外にのぼせや冷えなどいろいろな症状が出てきます。
男性にも更年期があります。男性ホルモン(テストステロン)が減ると気力が低下し
仕事に積極的になれなくなり、うつ病の原因になることがあります。
当院の患者さんの中には、栄養障害によるビタミン、ミネラル不足やホルモン不足がな
いかどうかもチェックすることが可能です。
自分を健康にするために一生懸命努力し、食事療法を頑張っている方、禁煙された方も
しますが、禁煙や禁酒をしたいけどできない、運動もどうやっていいかわからないとい
う方の方が多く、クリニックではそういう方も応援しています。