2017年6月1日開業しました。
私は1992年に医学部を卒業し、2年間研修医として過ごしたのち、外科を専門に選び
スタートしました。
医学部5年生の時、見学に行った救急病院でアルバイトをしていた外科医が自分の人生
を変えてくれました。その先生はおとなしく、ひたむきで黙々と目の前の患者さんを診
察していく。。。手首の血管が切れて血が噴き出している患者さんにも動揺することな
く淡々と止血をしていく。
でも「自分のやりたい外科医療はまだできていないんだよ。」とぽつり。
かっこよかった。こんな外科医になりたいなあ。なれるかなあ?・・・・
その時点で外科医になることを決めたのでした。
幼少の頃の私は、けんかがきらいで、周りに空気がとても気になるタイプでした。
みんなで遊んでいても輪の中心より隅にいる人が気になるタイプでした。
いじめられている同級生がいればいじめっ子を注意したり(いじめっこが強すぎると黙
っていました。ごめん。)、落ちこぼれの友人がいると試験前にこれだけ覚えたら赤点
を免れるまとめを作って教えていました。自慢話ではありません。そういう人間でし
た。父親に性格が似ています。父親は進学塾の塾長でした。
そんな自分なので、外科医になりたての頃から、「治療法がない、不治の病、原因がわ
からない方」が気になって仕方がない医師になっていました。
同僚の外科医は一生懸命手術のスキルを磨くために切磋琢磨していました。
でも私は末期がんの患者さんがどうやったらよくなるか?手術できなくても他にいい
方法がないかと考えることが好きでした。
上司から「おまえは自分から積極的にするというより他人に頼まれると力を発揮する
タイプだね。」と言われたことがありました。褒められているのかけなされているのか
しばらく悩んでいましたが、最近この言葉が自分という人間をアピールするのに最も
いいフレーズと気づきました。この上司である医師は私の恩師です。